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中途半端な私 [執筆]

だいたい、目的が欲張り過ぎて中途半端でどっちつかずなんだよね。
国際協力の現場や、途上国の現状を紹介したいとか、
海外で仕事をしてきた者として日本にフィードバックすべきことがあるのではないか、とか、
ある意味、かなりお節介な気持ちが小説を書く動機になっている。
内向き社会で国際社会にみんなが興味を持たないから、
興味ある人々だけの非常にマイナーな蛸壺社会、ODA村になっているから、
そこから少しでも外に向けて発信したくて書いてはいるのだけど、
自分の中でコンフリクトを起こしている。

ODAを紹介するなら、ノンフィクションの学術書がある。
国際協力を論じた本は、最近非常に多くなっている。
それなりに面白い。
でも、現場の臨場感は、何か遠いモノに思えたりするのだ。
第三者的な研究や、
成功例を語った美談が多いせいかな。
泥臭さが伝わらないのである。

もっとも、そんなモノを伝えてもらっても困るという人もいるだろうし、
国際協力は美しくあって欲しいのだが、
それじゃ一般読者は全く見向きもしないというか、
興味を示さないというか。

で、小説を書くのだが、私の書く小説の立ち位置は、相変わらず中途半端なのだ。

城山賞を意識して大まじめに書いてみたけど、
やっぱり、普通なことを普通に書いて読ませる城山先生の筆力というのは特殊なもので、
そう簡単に真似できない。

それに、どんよりした安定の中にある今の日本では、
あり得ないことがバンバン起こるような刺激の強いストーリーが望まれてしまう。
で、やっぱり恋愛とか殺人事件とか、そんなモノを盛り込まないとダメかなぁとか、
考えてしまうのである。
俗物的な小説は書きたくないとか思うのだが、
次を読ませる仕掛けとして、「この二人の関係はどうなるのだろう」とか
「この殺人犯は誰なんだろう」とかいうプロットを組み込まないと、
人々はなかなか読み進んでくれないのではないか、と思うのだ。

というわけで、書き出し部分を殺人事件にするか、事故死にするかで悩んでいる。
事故死ではパンチがないけど、殺人事件では軽薄。

あーあ、どうしようかなぁ。

たかが道楽、されど道楽。
実際、本職の仕事より悩むんだよね、これが(くはは)
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コメント 2

tamakuru

結局は、出だしで誰か死ぬっちゅうことですな。
楽しみにしてっから。
ネパールからお帰りなさい。そっか、日本はやっぱり
そんなに暑いですか。
どうぞ、ゆっくりして、夏バテしないように。
ではでは
by tamakuru (2011-07-08 03:49) 

mika_m

>Tamakuruさん、こんにちは。
やっぱ、誰かが死ななきゃ始まらないって感じですかね。
能力のない作家ほど人を殺すのかもしれません……。

日本は暑くて死にそうです。
でも、幸か不幸か、明後日からエチオピアです。とほほ
by mika_m (2011-07-08 19:32) 

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