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非常事態宣言……か? [ネパール]

憲法制定の最終期限まで2時間を切った。
このホテルは比較的議会に近いため、若干デモの奇声が聞こえてくる。
ちょっと覗きに行こうかなぁと思ったら、
ホテルの人に引き留められる。
「ダメです、始まってるみたいです」
と、物を投げるアクションをする。
「大丈夫よ、ネパール人は暴力的ではないから」
「いえ、curfew(外出禁止令)が出ると言われています」
「ラジオかテレビで言った?」
「いえ、友人からの連絡で……」
「噂じゃないの?」

私はホテルの人に、「ちょっとだけ見に行く」と行って門まで行った。
門番は既に鍵を掛け、結局門の隙間から外を見るのみだったが、
辺りは暗く、店はどこも閉店している。
数時間前に外に出たときよりも人の数は減っており、たむろしていた武装警官隊の姿も見えなくなっていた。

もし、出張でなかったら出掛けてしまうのだろうけど、チラリと団長の顔が脳裏に浮かぶ。
何かあったら迷惑を掛けてしまうし、ここは我慢するしかない。

仕方なくホテルに戻り、友人でジャーナリストの小倉清子さんのツイッターをフォローする。彼女はネパール語が堪能なので、タイムリーに日本語訳して情報を流してくれるのだ。
緊急事態宣言を発令して期限延長にするか、議会解散にするかの瀬戸際のようだ。
間もなく首相のスピーチがあるというのでテレビをつけたが……。
議会でみんな楽しそうに夕食を食べている映像。

本当にがっくりするんですよねぇ。
デモって言っても、全然真剣さが伝わってこなくて、
へらへらニコニコしていて、政府を倒そうという気合いもないし、
ただ「言いたいことを言うぞー」って感じである。
もちろん、感情が激すると何をしでかすかわからない危険はあるんだろうけど、
それぞれの要求はあるが、その先の展望はない、というのが各組織の感覚なのかもしれない。

停電になったためスタッフを呼んだら、
「もう解散総選挙ですよ」と諦めムードだった。
更に、
「ネパールでは解決出来ないから、インドでもアメリカでもいいから外国に介入して欲しい」
とまで言う。
なんとまぁ。
このダラダラした状況にみんな疲れちゃった感じだ。

BBCを回してもネパールのニュースはやっていない。
もう世界に見放されたのかと思いたくなる。
憲法制定期限も既に五回目だから、もうオオカミ少年状態なのだろう。
とりあえず、12時までは状況を見ます。
はー。
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